ULとは何か?
UL (ユーエル)とは、製品が安全かどうかを調べて認める専門の機関です。
正式な名前はUnderwriters Laboratories といい、アメリカで生まれました。
ULは製品を作る会社ではありません。メーカーとは別の立場で、「この製品は人が使っても危なくないか?」「事故が起きにくい作りになっているか?」を実際にテストして確認します。
セーフティスイッチとは?
セーフティスイッチは、機械のドアが開いたときに、機械を自動で止めるためのスイッチです。工場の機械はとても速く、強い力で動くため、ドアが開いたまま動くと大きな事故につながります。そのため、セーフティスイッチには
- 確実に止まること
- 壊れても危険な状態にならないこと
が強く求められます。
ULはどんなルールで安全を確認する?
ULは、決められた安全ルール (規格) に基づいて製品をテストします。セーフティスイッチに関係する代表的な規格が、
- UL 60947-1
- UL 60947-5-2
です。
UL 60947-1とは?
UL 60947-1は、電気スイッチや電気部品に共通する基本的な安全ルールです。
たとえば、
- 感電しない構造か
- 熱を持ちすぎないか
- 長く使っても壊れにくいか
といった、電気製品としての基本的な安全性を確認します。
UL 60947-5-2とは?
UL 60947-5-2は、センサや検知用スイッチに向けた、より細かい安全ルールです。セーフティスイッチであれば、
- ドアが開いたことを正しく検知できるか
- 誤作動しにくいか
- 何度も使っても性能が落ちないか
といった点を重点的にチェックします。
UL認証がある意味
UL 60947-1 や UL 60947-5-2 に基づくテストに合格した製品だけが、UL認証を受けることができます。ULマークは、第三者が安全性を確認した証拠です。特にアメリカでは、工場や機械メーカーへ部品や製品を供給する上でUL認証は必須と言えます。
なお、UL 60947-1やUL 60947-5-2は、IEC=国際電気標準会議が定めた規格 (IEC 60947-1やIEC 60947-5-2) に基づく製品安全規格です。
IECは、電気・電子分野における国際的なルールを作る機関であり、ULは、そのルールをもとに実際の製品をテストし、認証を行っているのです。
補足:国際規格とUL認証の役割の違いについて
世界共通で使える安全や品質のルールを決める国際的な機関として、上述のIECに加え、ISO=国際標準化機構があります。どちらも「製品そのものを売る」「試験を行う」機関ではなく、
- どう考えれば安全と言えるのか
- 事故を防ぐために、どんな仕組みが必要か
といった安全の考え方や基準を文書(規格)として定めます。
特に機械の安全に関しては、
- ISO 13849-1
- IEC 61508
- IEC 62061
といった規格があり、これらは機能安全 (Functional Safety) と呼ばれる分野の代表的な規格です。
ULは認証機関として、UL規格だけでなく、実際の製品がこうした機能安全規格に合致しているかを評価し、認証することもできます。
従って、ULの機能安全認証を受けたセーフティスイッチは、ISOやIECで考えられている「安全の考え方」に沿って設計された製品だと言うことができます。
まとめ
ULは、セーフティスイッチが確実に人間 (作業者) を守れるかを実際の製品を用いて確認する専門機関です。UL認証は、決められた安全ルールをクリアした、信頼の目印だと考えるとよいでしょう。


